清梅焼の紹介
おしゃれ盆栽工房 ほたるぶくろオーナーの杉山 宏です。 わたしは11年前より趣味で山野草栽培を始めました。 そして9年前より自分独自の鉢を使いたいと思い 陶芸の勉強を始めました。 その中で一般に市販されている化粧鉢では通気性が無く、 鉢内温度が高くなるため 山野草栽培には向かないことが 分かり、通気性が良く鉢内温度を低くする方法を 考えはじめました。 そして開発したのが清梅焼です。 清梅焼の特徴を下記に述べます。 その他、仲間の小品盆栽用政山鉢とセッコクの紹介 もしていますので是非ご覧ください。 |
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清梅焼の特徴
清梅焼は植物が元気に育ち観賞にも優れた鉢を目指して開発しました。
一般の化粧鉢は通気性が悪いため植物がうまく育ちません。
素焼き鉢は通気性はよいのですが鑑賞には向いていません。また、焼成温度が700℃〜800℃で
低いため衝撃で割れやすい欠点があります。
清梅焼は通気性がよく鑑賞的にもよい鉢となっております。また焼成温度も約1200度で強度も十分です。
以下に清梅焼の特徴を述べます。
1.鉢全体に細かなヒビが入っています。これにより通気性がよくなります。
2.この細かなヒビにより鉢自体が水を吸収します。これにより鉢内部の温度が低下し
夏越しが楽になります。
清梅焼と一般化粧鉢の鉢内温度比較実験
夏期に同一の水盤に水を張り鉢内温度を計測したところ最大で6.6度の差が有りました。
清梅焼 鉢内温度27.5度 | 左:清梅焼 右:一般化粧鉢 | 一般化粧鉢 鉢内温度34.1度 |
3.水盤を併用することにより水やりの手間が低減し水枯れの防止にもなります。 |
給水後1分 | 給水後5分 | 給水後10分 | 水盤に給水すると 水が鉢内に浸透してきます |
4.鉢の肉厚は厚めに製作し外気温度が鉢内に伝わり難く鉢の持つ水分量も多くなるようにしています。 |
給水前鉢重量:800g | 給水後鉢重量:900g |
5.鉢底穴を立ち壁に沿って配置しています。一般の鉢は中央に大きめの排水穴が1つ 開いていますがこの場合鉢底周囲に根がトグロを巻いて排水性が悪くなるため 根腐れの原因になります。立ち壁周囲に排水穴を配置することで トグロを巻く現象が軽減されます。これはプラスチック鉢に応用され スリット鉢と称しています。 |
6.鉢底は中心部が高くなるようにし水が鉢底に停滞しないようにしています。 |
7.側面の通気穴は鉢底面の高さと同一にし水盤への水補給時に通気穴より高く補給しないことで 通気を確保します。 |
8.釉薬は鉢上部には厚めに塗布することにより作業時の損傷を防ぎ 中央部から底面部は薄く塗布することにより鉢内への通気性を確保しています。 |
9.釉薬は光沢を抑え落着いた配色にし植物との調和を優先しています。 |